サッカーでの膝の怪我 | 横須賀のかもい名倉堂接骨院

膝の怪我には、大きく分けて骨折・靱帯損傷・半月板損傷・軟骨損傷の4つがあり、このうちよくみられるのが、靱帯損傷と半月板損傷です。
膝の痛みを抱えながらサッカーをしている選手はとても多いです。激しいコンタクトで起こる打撲や捻挫以外にもオーバーユースなどで起こる慢性的な痛みも多く存在します。
受傷直後からのRICE処置は早期復帰のために大変重要ですし、自分のコンディションを自分でコントロールできれば怪我や障害に悩まされることが少なくなります。

膝関節の怪我では「相手のタックルが入った」「着地時に相手の足と交錯した」など、
接触プレーで発生する「コンタクトインジュリー」もありますが、多くは「急にステップをきった」、
「着地時に膝をひねった」など相手との接触がない「ノンコンタクトインジュリー」です。

サッカーによる膝関節の怪我で、最も問題となるのが靱帯損傷です。膝関節には内側側副靱帯(MCL)、外側側副靱帯(LCL)、前十字靱帯(ACL)、後十字靱帯(PCL)の４本の大切な靱帯があります。これらの靱帯の一つでも損傷すると、最終的に膝関節の緩み（不安定性）が残り、その後のプレーに大きな影響が出ます。
内側側副靱帯損傷は膝の外側からタックルを受けて損傷することが多いケガです。とても痛いケガですが、ほとんどの場合、膝のサポーターやテーピングによって自然に治ります。初期の治療が大切で、不適切な処置では不安定感が残存することもありますので、とても痛い場合は早期に受診してください。
前十字靭帯損傷は、とてもやっかいなケガです。多くの場合、手術が必要で復帰には数ヶ月を要すからです。内側側副靭帯損傷と異なり、他の選手との接触なく損傷する場合も多く、受傷直後の痛みが軽いことも重なり、軽くみてしまうことがあります。痛みは軽くとも、膝の不安定感のためサッカーが思うようにできなくなります。

オスグッド・シュラッター病は10歳～15歳の男子に多い膝のオーバーユースによる成長期スポーツ障害の代表疾患です。成長期は急激に身長が増加して骨も急成長を遂げますが、残念ながら筋や腱などの軟部組織は同じようには成長しません。結果的に硬い身体になってしまう時期でもあります。そのために生じる大腿四頭筋の柔軟性低下を契機に、ジャンプやダッシュなどの繰り返しの動作による膝蓋骨を引っ張る力が脛骨粗面に加わります。成長期の脛骨粗面には骨が成長するために必要な新しい骨（骨端核）が存在していますが、大腿四頭筋による強大な牽引力が負担となり、骨端核の発育が阻害され突出して痛みます。

当院ではサッカー膝の症状を
①不良な蹴る動作
②足関節、股関節の可動性不良による膝への過剰な可動性
③下肢の歪み(アライメント異常)
と考えています。

不良な蹴る動作において下肢の歪み(アライメント異常)があると、関節の連動性が悪くなり、筋肉や関節が正しく動けず負担が過剰にかかります。
下肢では股関節は可動性のある関節、膝は安定した関節、足関節は可動性のある関節です。
その上でシュートが続くと可動性のある関節がうまく動けず、膝関節の安定性が低下し、膝のブレが出てしまうことにより、
痛みの原因になります。
そこで当院では、一人ひとりの原因を分析し、○3面運動(バランス)○運動連鎖○分離と共同(Mostability)
という点からfunctional movement approachという独自の治療法でアプローチをしていきます。

○三面運動(バランス)では、下肢の歪み(アライメント異常)によって筋肉や関節の動きが正常に動かなくなり、膝関節自体に負担がかかるため、足関節を始め、全身の歪みのチェックをします。
○運動連鎖では、蹴る動作の際に、軸足の足関節が内側に倒れると伴って膝が内側に入り、股関節の内転内旋位になり、痛みが出る要因となります。なので膝関節だけでなく周囲の関節の動作ができるよう治療します。
また、偏平足や外反母趾になると、足部の動作不良の原因となり、O脚やX脚にも繋がり、膝関節にかかる負荷が大きくなります。
姿勢から伴う運動のつながりも改善していきます。
○分離と共同(Mostability)では、シュート動作の時に膝関節の筋肉や関節に負担がかかります。
そこで股関節や足関節の可動性、膝関節の安定性を高め、再発予防までを目指します。
上記のポイントから根本原因のアプローチを致します。