
専門家が解説!
科学に基づくジャンパー膝対策と信頼できる健康アドバイス!
バスケットボールやバレーボールなどジャンプ動作を繰り返すスポーツでは、膝の痛みがつきものです。
その中でも今回は膝のお皿の下側が痛くなる症状、ジャンパー膝について解説していきます。
オスグッドとはまた違った症状になるので、成長期でもないのに膝の前側が痛い場合はジャンパー膝の可能性があります。
膝に痛みがある方はぜひご覧ください。
1️⃣ 「ジャンパー膝」と「膝への負担」の関係性
ジャンパー膝は、医学的には膝蓋腱障害と呼ばれ、膝のお皿の下にある「膝蓋腱」に繰り返し負担がかかることで、膝前面に痛みが生じるスポーツ障害です。
特に、バスケットボールやバレーボールなど、ジャンプや着地を繰り返す競技で多くみられます。
膝蓋腱障害の特徴は、単純に「膝を使ったから痛くなる」というものではなく、腱にかかる負荷と、その負荷に腱が適応できる能力のバランスが崩れることが重要だと考えられています。
実際に、Spragueらの研究では、活動量が多いことやジャンプ能力が高いことなどが、膝蓋腱障害と関連する要因として報告されています。
2️⃣ 科学に基づくジャンパー膝の対策

ジャンパー膝に対して、段階的に腱へ負荷を加えていく運動療法が有効であることが示された研究をご紹介します。⁽¹⁾
🔍 Introduction | 論文の概要 —
Bredaらは、膝蓋腱障害に対する「段階的腱負荷運動療法(PTLE)」の効果を調べました。
対象となったのは、臨床的な診断と超音波検査によって膝蓋腱障害が確認された76名です。
参加者を、
・段階的腱負荷運動療法
・エキセントリック運動療法
の2つのグループに分け、24週間後の痛み・機能・スポーツ活動能力を比較しました。
🔬 How We Researched | 研究の進め方 —
研究では、76名を無作為に2つのグループへ分けました。
1.段階的腱負荷運動群
腱への負荷を少しずつ増やしていく方法を行いました。
運動時の痛みについても管理され、痛みが許容範囲内になるように負荷を調整しました。
2.エキセントリック運動群
24週間後に、VISA-Pという膝蓋腱障害の痛み・機能・スポーツ能力を評価する指標を用いて、2つのグループを比較しました。
📊 Key Findings | 研究が示したこと —
研究の結果、段階的腱負荷運動群の方が、エキセントリック運動群よりもVISA-Pスコアが大きく改善しました。
24週間後の改善量、スポーツ復帰率について、段階的腱負荷運動群で高い傾向がみられました。ただし、この差は統計学的に有意ではありませんでした。
つまり、この研究からは「痛みを我慢しながら同じ運動を繰り返す」のではなく、痛みを管理しながら腱への負荷を段階的に高めていくことが、ジャンパー膝の改善に有効である可能性が示されています。
💡 The Science Behind It | メカニズムを解説 —
✅ジャンプや活動量が増えると膝蓋腱への負荷も増える
活動量が多いことが膝蓋腱障害と関連していました。
また、ジャンプトレーニング量やバレーボールのプレー量などについても、膝蓋腱障害との関連が報告されています。
つまり、
練習量・ジャンプ量が急激に増える
↓
膝蓋腱への負荷が増える
↓
腱が負荷に適応できなくなる
↓
痛みが出現する
という状態が考えられます。
✅「筋力が強い=ジャンパー膝にならない」とは限らない
Spragueらの研究では、CMJ(カウンタームーブメントジャンプ)の高さが高いことも膝蓋腱障害と関連していました。
ジャンプ能力が高いこと自体が悪いわけではありません。
しかし、ジャンプ能力が高い選手は、競技中に大きな力を発揮できる一方で、膝蓋腱にも大きな負荷がかかる可能性があります。
そのため、「筋力をつければ予防できる」だけではなく、「高いパフォーマンスを支えるだけの腱の負荷耐性をつくる」ことが重要になります。
✅腱は「適切な負荷」を与えることで適応していく
Bredaらの研究では、アイソメトリック運動から始め、筋力トレーニング、ジャンプ・ランニング、競技特異的運動へと、段階的に負荷を増やしていきました。
これは、
軽い負荷
↓
筋力を高める負荷
↓
ジャンプ・着地などの高負荷
↓
競技で必要な負荷
というように、腱を少しずつ競技の負荷へ適応させていく考え方です。
これらの結果から、ジャンパー膝では「安静だけ」でも「痛みを我慢した高負荷運動」でもなく、症状に合わせて負荷を調整しながら段階的に運動強度を上げていくことが重要だと考えられます。
3️⃣ 専門家からのアドバイス

ジャンパー膝では、「痛いから完全に運動をやめる」のではなく、痛みを確認しながら適切な負荷へ調整することが大切です。
具体的に、実践しやすい方法を3つご紹介いたします。
1.練習量・ジャンプ量を急激に増やさない
大会前や部活動の再開時などに、急に練習量やジャンプ量が増えると膝蓋腱への負担が増加します。
特に、「練習時間+ジャンプ回数+ダッシュ+筋トレ」など、複数の負荷が同時に増えていないか確認してみましょう。
2.痛みを確認しながら筋力トレーニングを行う
ジャンパー膝では、膝蓋腱に適切な負荷を与える運動療法が重要です。
最初はアイソメトリック運動など比較的負荷をコントロールしやすい運動から始め、症状が落ち着いてきたら筋力トレーニング、ジャンプ、競技動作へと段階的に進めていきます。
運動時の痛みを3割以下に抑えながら行いましょう。
3.「痛みがなくなった=すぐに全力復帰」ではない
痛みが改善しても、すぐに全力ジャンプや試合へ戻ると、腱が競技負荷に十分適応していない可能性があります。
そのため、
筋力トレーニング
→ 軽いジャンプ
→ 繰り返しジャンプ
→ ダッシュ・切り返し
→ 競技動作
→ 試合復帰
というように、段階的に負荷を戻していくことが重要です。
4️⃣ 健康な毎日への第一歩
ジャンパー膝は、「膝を使いすぎたから痛くなった」と単純に考えるだけではなく、
「膝蓋腱にかかる負荷」と「腱がその負荷に適応できる能力」のバランスを考えることが大切です。
そして治療では、痛みを無視して高負荷運動を続けるのではなく、症状を確認しながら段階的に腱への負荷を高めていくことが重要です。
「膝が痛いけれど練習を休めない」
「ジャンプすると膝のお皿の下が痛い」
「練習量を増やしてから膝が痛くなった」
このような場合は、単に我慢して練習を続けるのではなく、現在の膝の状態に合わせて運動量やトレーニング内容を調整することが大切です。
今後も、科学的な研究結果を基に、信頼性の高い情報をお届けしてまいります。
ジャンパー膝でお困りの方は、ぜひ横須賀市の 「かもい名倉堂接骨院」「よこすか名倉堂整骨院」 へご相談ください。
引用文献
(1)Effectiveness of progressive tendon-loading exercise therapy in patients with patellar tendinopathy: a randomised clinical trial
Available at:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8070614/
(2)Sprague, Andrew L et al. “Modifiable risk factors for patellar tendinopathy in athletes: a systematic review and meta-analysis.” British journal of sports medicine vol. 52,24 (2018): 1575-1585. doi:10.1136/bjsports-2017-099000
Available at:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6269217/
店舗名
【浦賀院】かもい名倉堂接骨院
住所
神奈川県横須賀市鴨居2-20-8
電話番号
tel:046-844-1770
【横須賀中央院】よこすか名倉堂整骨院
住所
神奈川県横須賀市安浦町1-1冨田ビル1F
電話番号
tel:046-884-8220





















