陸上での足首の怪我 | 横須賀のかもい名倉堂接骨院

短・長距離、跳躍型、投擲など、陸上競技と一括りにまとめても、さまざまな競技があります。
競技によって受傷する部位にも違いがあります。
ケガの種類として多いのは、捻挫、肉離れ(挫傷)、骨折などが代表的です。
また、競技の負荷によっても受傷率にも変化があり、怪我をすることによって復帰に時間がかかるため、ケガを未然に防ぐことが重要となります。

足関節は外反より内反方向に可動性が高い関節です。滑ったり、足の上に乗ったり、急激な外力が加わることで靭帯などが伸びたり断裂します。
多くが外側の靭帯が損傷する内反捻挫です。
ダッシュやジャンプ動作の蹴り足ではアキレス腱の損傷が見られます。アキレス腱の老朽化や筋力低下も原因となります。

陸上競技にとって足関節は重要で、競技を中断せざるを得ない状況になる可能性がある外傷です。
足関節捻挫はスポーツによる急性外傷としては最も頻度が高く、
かつ重症度の高い障害ですが、軽視され慢性化する場合が多いので注意を要します。
足関節捻挫のほとんどは、足関節を内側に捻って足関節外側の靭帯（前距腓靱帯）が損傷します。
外くるぶし前下方に痛み腫れが診られます。レントゲンで骨折の有無を確認し靭帯損傷が高度な場合は固定が必要になります。

アキレス腱は、下腿三頭筋の筋肉が足首で束になり、アキレス腱という紐になり踵骨に付着しています。
この足首に近い紐の部分が断裂した場合をアキレス腱断裂といいます。 
アキレス腱断裂部に皮下の陥凹(へこみ)を触れ、同部に圧痛がみられます。
うつ伏せで膝を直角に曲げた状態でふくらはぎを強くつまむと、正常では足関節は底屈します 。
アキレス腱が断裂するとこの底屈がみられなくなります。ほとんどの場合、通常のX線（レントゲン）検査では異常を認めません。

陸上競技においてジャンプの着地などで踏み込んだ時は、背屈が強制され前方の骨が衝突し、後方の関節包は過伸展することにより起こる障害です。骨同士が衝突すると骨軟骨の損傷をきたし、この損傷の修復機転として骨棘が形成されます。特に足関節捻挫の既往がある選手では、足関節の不安定性が増すため骨棘形成、関節包滑膜の増殖をきたし疼痛などの症状を増悪します。進行例では骨棘が骨折をきたし、関節内に遊離したりインピンジして激痛を発する場合があります。

陸上競技における学生の受傷率など↓
https://www.jaaf.or.jp/pdf/about/resist/medical/20170418-1.pdf

当院では陸上足首の症状を
①不良なダッシュ、切り返し、着地動作
②股関節の可動性不良、膝関節、体幹の不安定性による足関節の過剰な可動性
③下肢の歪み(アライメント異常)
と考えています。

不良な動作において下肢の歪み(アライメント異常)があると、関節の連動性が悪くなり、筋肉や関節が正しく動けず負担が過剰にかかります。
下肢では股関節は可動性のある関節、膝は安定した関節、足関節は可動性のある関節です。
その上で不良動作が続くと可動性のある関節がうまく動けず、足関節の安定性が低下し、足首自体のブレが出てしまうことにより、捻るなどの怪我の原因になります。
そこで当院では、一人ひとりの原因を分析し、○3面運動(バランス)○運動連鎖○分離と共同(Mostability)
という点からfunctional movement approachという独自の治療法でアプローチをしていきます。
 
○三面運動(バランス)では、下肢の歪み(アライメント異常)によって筋肉や関節の動きが正常に動かなくなり、下肢の関節、筋肉に負担がかかるため、足関節を始め、全身の歪みのチェックをします。
○運動連鎖では足関節が内側に倒れてくると、膝、股関節が内側に入ってきて、骨盤も前に倒れてきます。足関節が外側に倒れてくると、反対側の動きになります。
また、反り腰や猫背になると、体幹の重心の位置が変わることにより足部のの動きが悪くなったり、体幹の筋肉の使用がうまくできなくなることにより股関節、膝関節から掛かる負担も増えていきます。なので姿勢から伴う運動のつながりも改善していきます。
○分離と共同(Mostability)では、足部には関節に種類があり、代表的なのは距腿関節と言われるいわゆる足関節の可動性のある関節と、ショパール関節という安定した関節、リスフラン関節という可動性のある関節があります。
例えば偏平足になるとリスフラン関節、ショパール関節の動き、連動が悪くなり、足首に負担がかかり、痛みに繋がります。
そこで足関節周囲の関節、そこから繋がる下肢の関節などの動きを良くして、再発予防までを目指します。
上記のポイントから根本原因のアプローチを致します。