専門家が解説!
科学に基づく野球肩対策と信頼できる健康アドバイス!
春、夏、秋と大会が続き連戦になってしまう選手が多くいると思います。
さらにこれからオフシーズンに入り、指導法によっては投げ込みの量が増えてくるチームもあるでしょう。
野球選手にとって切り離せないリスクとしてあるのが、肩や肘の痛みです。
私も学生時代にインピンジメント症候群を発症し、肩の痛みを我慢して投げている時期もありました。
我慢する期間が長いと、施術しても痛みが残りやすいため無理しすぎないようにしましょう!
今回は野球肩について解説していきます!
1️⃣ 「野球肩」とは?
野球肩とは、投球動作の繰り返しによって肩に痛みが生じるスポーツ障害を指します。特に投手や外野手など、オーバーヘッド動作を繰り返すポジションで多く見られます。
肩関節は非常に可動域が広い一方で、安定性に依存する部分が大きく、投球時の強大な加速・減速ストレスによって関節や腱板、関節唇、靭帯などに負担が蓄積していきます。
野球肩の主な発生要因は以下の通りです:
・反復動作:投球動作の繰り返しにより、肩関節包や腱板に微細損傷が蓄積する。
・過度の外旋ストレス:コッキング期後半で前方関節包が伸張し、後方組織が硬化。結果として「内旋制限(GIRD)」が発生。
・肩甲骨機能不全:肩甲骨の動きが乱れることで、肩関節の安定性が低下し、インピンジメントや腱板損傷を誘発。
・投球過多・休養不足:登板数や投球数の増加、休養不足が障害リスクを大幅に高める。
2️⃣ 科学に基づく野球肩の対策
🔍 Introduction | 論文の概要 —
野球選手の肩障害は「過剰な投球動作」と「肩関節可動域のアンバランス」が主要因とされています。
🔬 How We Researched | 研究の進め方 —
投球動作のバイオメカニクス解析
投球選手の肩関節可動域(外旋・内旋)や筋力評価
MRI・関節鏡などによる腱板や関節唇の損傷確認
📊 Key Findings | 研究が示したこと —
GIRD(内旋制限)がある投手は、腱板損傷やSLAP損傷のリスクが高い。
投球数の制限や休養確保が障害予防に有効。
肩甲骨周囲筋の強化と柔軟性向上が投球障害肩のリスクを減らす。
💡 The Science Behind It | メカニズムを解説 —
✅後方関節包の短縮→内旋制限→骨頭の位置異常
✅肩甲骨の動きの乱れ→インピンジメント(骨同士の衝突)増加
✅繰り返し投球による微細損傷の蓄積→腱板・関節唇損傷
これらのメカニズムにより野球肩が発症するリスクが高まるため、筋力強化と柔軟性が予防に効果的であると考えられる。
3️⃣ 専門家からのアドバイス
投球障害肩の予防と症状の軽減には、「セルフケア」と「専門的リハビリ」の両方が必要です。ここでは、自宅でも実践しやすい方法を3つご紹介します。
1, ストレッチ
特に肩後方の柔軟性向上(スリーパー・ストレッチなど)を行い、内旋制限(GIRD)を予防する。
2, 肩甲骨エクササイズ
壁押し、セラバンドやチューブを使ったエクササイズなどで、僧帽筋下部や前鋸筋を鍛える。
3, 投球管理
投球数の制限・登板間隔の確保。投げすぎ防止は最も重要な予防策。
4️⃣ 健康な毎日への第一歩
野球肩は「投げすぎ」「アンバランス」「休養不足」が重なることで起こります。
日常的なストレッチ・筋力強化と投球管理を組み合わせることで、発症を防ぎ、競技力を維持することが可能です。
努力した分だけ負担は出てきます。頑張った時ほどしっかりケアをしてあげることがとても大事です。
パフォーマンスを上げるためにも、競技人生を長くするためにも自分の身体をメンテナンスしていきましょう!
今後も、科学的な研究結果を基に、信頼性の高い情報をお届けしてまいります。
野球肩でお困りの方は、ぜひ横須賀市の 「かもい名倉堂接骨院」「よこすか名倉堂整骨院」 へご相談ください。
引用文献
(1)Seroyer ST, Nho SJ, Bach BR Jr, et al. Shoulder Pain in the Overhead Throwing Athlete. Sports Health. 2009.
Available at:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3445067/
(2)Reinold MM, Wilk KE, Andrews JR. Current Concepts in the Evaluation and Treatment of the Shoulder in Overhead Athletes. Sports Health. 2010.
Available at:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3445082/
(3) Rose MB, Noonan TJ. Glenohumeral internal rotation deficit in throwing athletes. Sports Health. 2018.
Available at:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5865552/
店舗名
【浦賀院】かもい名倉堂接骨院
住所
神奈川県横須賀市鴨居2-20-8
電話番号
tel:046-844-1770
【横須賀中央院】よこすか名倉堂整骨院
住所
神奈川県横須賀市安浦町1-1冨田ビル1F
電話番号
tel:046-884-8220